会長挨拶
第73回日本感染症学会東日本地方会学術集会
会長 光武耕太郎
(埼玉医科大学国際医療センター感染症科・感染制御科 教授)
第71回日本化学療法学会東日本支部総会
会長 木村 利美
(順天堂大学医学部附属順天堂医院薬剤部 部長)
第73回日本感染症学会東日本地方会学術集会・第71回日本化学療法学会東日本支部総会 合同学会を開催するにあたりご挨拶を申し上げます。
日本感染症学会、日本化学療法学会の学術集会の会長として、両学会の歴史と責任の重さを感じながら粛々と準備をいたしております。
現在は、医療のみならず社会全体に大きな影響を与えた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックから、ひとつの区切りがついたと言えるのかもしれませんが、その繰り返された大きな波がもたらしたうねりは、文字通り波紋として、ある意味混乱ともいえる余韻を与えています。私たちがこれまで見知っていた感染症の様相が変わったことは明らかであり、一方で感染症・化学療法領域における新しい知識や技術、薬剤としくみが短期間でもたらされました。このような大きな変化のなかで、私たちは否応なしに迅速・柔軟に対応していくことを日々求められています。
さて、本学会のテーマは、「個とチームのステップアップ ~仁をもって不断前進する~」といたしました。人材や費用のみならず、時間でさえも制約を受けてしまう、われわれが直面する厳しい状況にあっても、個々人がステップアップすることがチーム力を向上させる一環となります。また同時に、チーム医療に重要となる他者への思いやりを大切にしながら絶え間ない努力や進歩を続けていこうという気持ちを込めています。
個々の、そしてチームや組織のステップアップのために、先を見据えた議論の場として、本学会が皆様方のお役に立てればと考えております。「一般演題」の重要性はいうまでもありませんが、基礎的研究や臨床的研究、情報発信、さらに学際的な企画など、参加者の刺激になるような企画に是非期待してください。そして、ご自身やチームをアピールしてください。求めている人、探している人には予期せぬ出会いがあるかもしれません。
多くの会員の皆様方の参加を心よりお待ち申し上げております。